パドヴァのチェントロにある超人気のオステリア。
街の中心の中心、ピアッツァ・デッレ・エルベPiazza delle Erbeからゲットー地区に入った一角に店を構える。
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ポルティコの下、赤い鉄枠で囲まれたガラス越しの同店内には一日中、客が絶えることがない。
朝9時からの開店とあり、ヴェネツィアのバーカロのように、地元の人たちが朝からアルコールを飲んでいる光景がある。昼前には立ち飲み、昼過ぎには店の隅でカードゲームを楽しむことが日課となった少々歳を重ねた男性群の姿も見られる。
食事の時間(昼食は12時半より、夕食は19時半より)となると店内の木のテーブルには店のロゴの入った紙製のランチョンマットとカトラリーがセットされて食事目的の客の来店を待つ。客層は幅広く、学生、ビジネスマンから、観光客まで。
週末は予約をしたほうが確実、といえるほど満席になりがちなのだが、人気の秘密は、もちろんのことながら料理が美味しいこと。ヴェネトの土地の料理から他州の料理も織り交ぜられ、そして価格も適正。
メニューは日替わりで手で書かれたメニュー表から好みを選ぶ。
ここ界隈のオステリアでははずせないヴェネトの定番メニュー、イワシとタマネギの甘酢漬け、サルデ・イン・サオルsarde in saor。
豆をつかったパスタやズッパ(スープ)など、イタリアの田舎くさい料理が、店の雰囲気ともマッチし、素朴で美味い。
ファーヴェ(ソラマメ)のクレーマ。上にトーストしたパンと薄くスライスしたラルドがのり、料理の熱でラルドが溶けていい感じの塩気と風味。そこにピリッと効いた黒コショウがアクセントに。
食事時に席がなくとも立ち飲みは可能。ワインリストから好みのものを、そしてバンコ(カウンター)脇にあるちょっとしたつまみを食べることも可能。グラスワインは1.5ユーロから。店オリジナルの赤ワイン(1.5ユーロ)はなかなかいける。
Osteria L'Anfora