鉄道駅からチェントロに向かい、すぐに見えるデパート、ラ・リナシェンテの裏側の路地にあるレストラン。夏場は路地にテーブルが置かれ、冬場はもちろんそれらがないものの、中に入ると意外と大きな空間の店だ。ここにレストランがあったのはだいぶ前からだが、ここ数年オーナーが変わりがちだった。そんな店をテコ入れしたのが、今年の6月より同店のオーナーになったダンテ・ヴィルジリオさん。

彼は、パドヴァの老舗カフェであるカフェ・ペドロッキでカメリエーレとしてサービスを長年務めた後、パドヴァ市内（郊外、チェントロ）で2軒のレストランを経営した後、現在の店のオーナーになった。

パドヴァ生まれの彼ならではのメニューの改編。パドヴァ及びヴェネトの地元定番料理をメニューに再度据え置き、さらに少しのアレンジを加えたメニュー群に変えたところから客足も好調。手頃な価格としっかりとした料理が味わえる、ということで、地元客が確実に戻っている。

メニューはパドヴァの、そしてヴェネト定番料理は必然。そして、いわゆる定番イタリア料理に季節などのアレンジを加えた構成。ドルチェも品数は多くないものの、店の作りたてのものが楽しめる。

気持ちのよいサービス、しっかりとした料理、そして値段も適正、場所も解りやすく、気軽に足を運びやすい店のひとつだ。