パドヴァの中心地からは少し離れた場所に位置しますが、わざわざ足を運んでも満足するに違いない良店です。
約40年ほど前より同地でレストラン業を営むPiovan(ピオーヴァン)さん一家が現在のご家族(奥さま、妹さん、息子さんたち)とで大切に守る店です。
料理は地元伝統料理をベースにし、季節の素材をフレキシブルに取り入れた内容。見なれた地元料理も丁寧につくられており、上々の仕上がりです。
そして、同店はBuon Ricordo(ブオン・リコルド)の加盟店でもあります。
イタリア国内に110店舗、国外に16店舗を持つ同協会加盟の店では、各店舗のオリジナルメニュー(地元料理をベースにしたものが主)を対象とし、その料理を注文すると店名などの入った手描き陶器の皿を記念に持ち帰ることができます。
この店での対象メニューは、ガッリーナ(雌鶏)の煮込みのタリアテッレ添え。メニューは、Gallina Umbriaca con Le Tagliatelle(ガッリーナ・ウンブリアーカ・コン・レ・タリアテッレ)といいます。 ただし、同店での正式名称はGallina imbriaga co' e tajedela(ガッリーナ・インブリアーガ・コ・エ・タィヤデレ)。完全なヴェネト弁。 "ウンブリアーカ"とは"酔っ払った"という意で、ガッリーナを赤ワインで煮込んだことからそう呼ばれ、ガッリーナ・パドヴァーナという、体の色や毛並みが特徴的なガッリーナがパドヴァの特産でもあることから、この料理はパドヴァの名物料理でもあるのです。
そして、これまたパドヴァの地元料理なのですが、横に添えられるタリアテッレは端肉や内臓などを一緒に煮込んだラグーソースのパスタです。
地元の良客層の集う場所だけあり、料理の美味しさと店の雰囲気、そして非常に気持ちの良いサービス。いつ訪れても変わることがなく、居心地のいい空間で食事を楽しむことのできる名店です。
Ristorante Boccadoro