店頭にぶら下がっている乾物が目立つ、ちょうどソット・サローネ中央部にある。
ここで一番に目をひくのがバッカラBaccala`(干メルルーサ)。
頭を落とした状態で吊るされているバカラは、バカラのなかでも上級品とされているラーニョragnoのもの。価格は48ユーロ/㎏。
ちなみに基本的に同州で料理されるこの干魚はストッカフィッソStoccafissoといい、塩漬けしてから干すバッカラと比してこちらは寒風干しのみが施されたものを指す。
店内には、これらのバカラが料理された計り売り総菜もある。牛乳とタマネギ、アンチョビで煮込む“ヴィチェンツァ風”や衣をつけて揚げたフリット、オイルを少量ずつ加えながら攪拌して空気を混ぜ込むようにしながらムース状のように仕上げる“マンテカート”、その他、茹でたものをサラダ風にした“インサラータ”マリネにしたり、、、とも多種多様に揃う。
もちろんバカラ料理専門店というわけではないので、他野菜料理魚料理、パステッチョ(ラザニア)やパスタソースなども売られている。
ハムやチーズも豊富なので、こういったガストロノミアは使い勝手のよい店として利用者も多い。
店頭にある乾物には、やはりここヴェネトの伝統素材であるアリンゲaringhe(干しニシン)も常備。これは戻してオイル煮にして食べるのだが、結構クセのある素材。
店頭、ショーケース、壁など使える空間の全てが食材倉庫と化す、様々な食材が詰まった店。
Gastronomia Marcolin Francesco