店内にいくつの帽子が置いてあるのか、長年この店を守るシニョーラにも答えられないほどの店内いっぱいに詰まれた帽子が圧巻の帽子専門店。100年前からこの地に存在する、老舗中の老舗。
置いてある帽子は普段使いから外出用まで用途様々なものが取り揃えられており、それぞれはもちろん“一点モノ”。若いデザイナーの作品から、シャネルを模したようなデザインのもの、いたってシンプルな毛糸の帽子まで、各人の要望にあったものを店員の2人のシニョーラの手によって、選ばれる。
何百とあるストックの中から、その人に合うだろう帽子をうまく探してくれるのだ。
この買い物の仕方、イタリアならではのやり方ではあるものの、大きな都市に行くと、今や珍しいスタイルになりつつある、トラディショナルがここに健在。買い手と売り手のそれぞれのやりとりでお似合いの一点が決まる。日本人にはちょっと慣れないスタイルかもしれないが、ここはプロに任せてだいたいの希望を伝えれば、あれよあれよと言う間に目の前は帽子の山。眼聞きに任せてお気に入りを探すのも、これまたひとつの楽しみ。
冬の寒さの厳しいパドヴァの冬は、帽子は必需品。防寒とお洒落を兼ねて帽子をかぶるのがパドヴァーニのお洒落。
帽子の専門店は街中にいくつかあるものの、バッグなどの小物類は一切置かず、未だ帽子だけに特化している。その種類の豊富さには立ち寄る価値のある店。
Cappelleria Callegaro&Doriguzzi